
関東地方も梅雨入りしたばかりの6月4日、そして新しい事を始めるにはいいらしい新月だったのだが伊勢丹では2008年の秋冬がスタートアップした!今までブログでも書きたくて仕方がなかったのだけれども今回伊勢丹本館5F寝具売場のヒラバは変わりました!というのも私達はここ数ヶ月寝具の代名詞的存在西川産業Xスイートインスタイルx伊勢丹でこの秋冬のために新商品を開発していたんです。ORTO(オルト)という西川産業で展開している商品の新商品として発売されました!(敬称略)何回かブログを読んでくださっている方はご存知かもしれないけれども伊勢丹はほぼ3週間事に全館上げてのテーマが変わっていきます。それにあわせて3色ほどのテーマカラーが決まっていてよくみるとそのテーマカラーが全館上げて色々な商品として表にでている。6月3日まではグローバルグリーンキャンペーンで海からの贈り物でしたね。ブルーがテーマカラーでしたけれども今回6月4日~7月9日までの初秋(!)リビングのテーマカラーはプラム,パープル、ブルー。当然のことながら3日火曜日の閉店から一斉に秋冬に向けての展示変えが全館上げてはじまる。そして5Fのリビングのこの秋冬のひとつの大きなキャッチコピーが’金曜日の夜はもったいなくて眠れない’初めに聞いた時は実はちょっと苦笑してしまったのですが、大部分の女子はこれは’わかる、わかる!’気分でしょう。もったいなくて眠れないにも色々あると思いますが、休みの前日だから街に繰り出し夜中まで遊ぶもよし、見たかった映画を借りてきてワインでも傾けながらみるもよし、のんびりすごしたバスタイムの後念入りに自分磨きのお手入れをするもよし。でもですね、このキャッチコピーを聞いた瞬間私も橘田もそりゃあ眠れないとくればちょっとセクシーな感じなのではないわけ?とここは瞬時に合意した。冬だったらなんだか暖炉とかがパチパチしていてウッドフロアーにクッションなんかを並べてシャンパン飲みながらチョコレート片手に彼と過ごすとかね・・だったらやっぱりもったいなくて眠れないでしょうね。そんなイメージのベッドルームとくれば当然艶やかな光沢のあるこっくりとした色のプラムのベッドリネンに大人っぽいフレンチなピンクを合わせて・・とそんなんんでよろしいのでしょうか?というところからこの企画はスタートしました。さらにそれに’スタイリッシュアーバン’というファッショントレンドをいれてください、という伊勢丹バイヤーH氏からの指示もくわえらえる。そしてずばりお値段はデュべカバーシングル15000円、コットン毛布15000円というインテリアが好きでコーディネートを楽しまれるより多くのお客様につかっていただきたいというリーズナブル’なプライス設定が伊勢丹、西川両サイドの大前提。スイートインスタイルの通常の商品のだいたい半分ぐらいの値段設定なわけです。プラム、パープル、ブルー(ダーク)3色すべてベッドリネンを製作するというよりはやはり定番になる商品のカラーをまずは押さえそれに差し色としてテーマカラーを足す方向性にするということはすぐ決まった。ただやはり1色はテーマカラーを使ってベッドリネンを作りたい。

そこで今回は1.パープル・プラムxスモーキーピンク(差し色) 2.ホワイトxネイビー(差し色) 3.ライトグレー xダークグレー(グラデーション)の3色にベッドリネンはデュべカバー、ピロケース、フィッテドシーツ、クッションをパープル、ホワイト、ライトグレーで、そして毛布(ケット)をそれぞれの差し色を使ってさらにサテンの締色を使って製作した。たとえばスモーキーピンク x プラムのサテンの四方ヘムというように。コットンケットは肌触りにこだわりビーカーでの色だしも微妙にトーンを変えて3パタンづつだしてもらう。パープルの色だしとあわせてもっともシックに見える一色をチョイス。今回はこのあまり日本ではお目にかかれないフランスっぽい複雑で深みのあるパ赤みがかったこっくりとしたパープルとスモーキーピンク、濃紺の色だしにとてもこだわった。日本の染色技術はとっても高いのだっていうことを今回実は初めて知った。フランスとかの色だしがあんなに繊細なのに日本のはピンクひとつとってもとってもベタなものが多いのは単にそういう色をわざわざ指定していたからなんですって。ちゃんと指定さえすればほんとにすばらしい技術なんですって。そうか。。。巷にあるレースとかってわざわざああいうベタなベージュを大量につくっているんだ。。とある意味びっくりしたが。デュべの基本デザインはモダンでセクシーなわけだけれどもエレガントははずせない。

(写真はデュベカバーと同じディーテールのクッショングレー)300スレットカウントの艶やかコットンサテンにヘムを光沢と透けるオーガンジーとふわりとやわらかい透け感のあるコットンボイルを2重にして長めに落とした。オーガンジーのヘム部分は短めなのでセッティングするとそこがやや立ち上がる感じになりコットンボイルは上質なハンカチのようにふわりと落ちる。でもあくまでもきっちりヘムのコーナー処理は三角で縫い合わせていただきカチッとね。つまりポイントは同じ色の素材違い生地を合わせることで微妙な色の違いやニュアンスの違いが生まれてそこに1種類の布だけではだせない奥行きや深みが加わり遠目にはあくまでも1色なのにそこには1色だけでは済まされていない手のこったお洒落が楽しめるというまさに大人のためのベッドリネン。たとえばパープルの差し色に使っているスモーキーピンクのケットや実際アレクサンドルチュルボーという私お気に入りのフランスのすばらしいリネン(麻)のベッドメーカーのサテンのリボンのついたクッションなどを合わせているがまったく遜色なく見事な背景としてのベッドリネンの役割もはたしている。今回もうひとつご提案したのが棚ディスプレーとして値段でシリーズごとにならべるのではなく色別の棚にしてプライス、ブランドに関係なくディスプレーするということ。たとえばパープルの棚には今回のオルトのパープルに先ほどご紹介したアレクサンドルチュルボーのスモーキーなピンクやプラムのクッションやモヘアのスロー、またベッドにかかっている少しくすんだ茶色がかったプラムのナイティーなどもご提案。グレーの棚にはオルトのグレーのシリーズにケットはホワイトにシルバーグレーのサテンのヘムのついたものを製作。メンズの上質なスーツなんかを思わせる凛々しいダークグレーやライトグレーのスロー、それにアレクサンドルチュルボーのアイスブルーのリネンデュべ、クッションなども並べています。このライトブルーがまたすばらしい。私個人的にも一揃いもっていて夏に使っています。ただお値段も素晴らしいけど。でも同じシリーズのものをセットで揃えなくても背景になるベッドリネンに合わせて色々なブランドのものを自分の感性で合わせていけば気分にぴったりの自分だけのベッドルームができあがる。しかし今回西川産業の方々には本当にお世話になりました(敬称略ですみません)。西川のデザインチームの皆様とデパートの伊勢丹担当の方々、はたまたこのまったく新しい企画をスタートするにあたって社長にもお出ましいただき1回たぶん4時間以上にわたるミーティングでまず現在西川産業で販売しているオリジナル商品にライセンス商品、展示場、リネンのみならずベッドからケット、最新の音の研究から炬燵布団にいたるまで拝見させていただきました。そしてその販売している商品のそのバラエティーの多さとまた目的に応じて使い分けている工場群、六本木ヒルズのツタヤも驚きの雑誌の品揃えに驚いたのでした。

(写真はお取り扱い商品の一部で今回の企画にあわせて私たちがセレクトした商品一群白x紺。カトレアの刺繍はアレキサンドルチュルボーのクッションカバー)パッケージのデザインや色も打ち合わせしているその10分後には訂正していただいたサンプルができてくるし、縫製のサンプルもビーカー色だし、そしてその場でパチパチと担当の方が電卓をたたきながらお見積もりをだせるというそのチームワークも素晴らしかったです。デザインが凝っている分予算をオーバーしそうなところを西川様ならではの裏技を駆使していただき予算内にどうにかいれていただきました。このデザイン、縫製でこのお値段はちょっと安すぎるのでは?と思えるほど。私も橘田もキング特注で2枚オーダーしましたもの。橘田も’久々自分で買いたいベッドリネ’といっていましたし。ケットのヘムの縫製方法を巡り熱いディスカッションが繰り広げられ色々苦労もありましたが、6月3日の夜のセッティング時に開口一番小山マネージャーの’思った以上の出来栄えです!’という第一声にホッといたしました。M嬢のアイロンかけながらのてきぱきとしたセッティングにも感動。あとはお客様に喜んでいただけたら最高なんですけど。皆様是非お時間ありましたら週末伊勢丹5Fに足を運んでみてくださいね!力がはいってしまってすごく長くなってしまいました。また続編は週末明けに。。