インタビュー in 北京 |

こんにちは、青井です。ブログが書きかけのまま「公開」になってしまっていて失礼しました!!アメリカの高校の受験のためのインタビューを受けるために北京いっていてバタバタしていました。。子供のアメリカのボーディングスクールにアプリケーションを提出してるというのは書きましたがインタビューは子供と親両方あり非常に重要なファクターです。アメリカのボーディングスクールの面接は基本的にキャンパスで行われ9月から12月の都合のよい時に各自が予約をとり訪問しますが、海外の生徒のために主な都市にはアドミッションオフィサーが2日くらい訪れて説明会と面接をしたりします。
今回受験高校の一つのオフィサーが北京に来るということで私達も北京に来ました。今回宿泊したのがレセプションと面接の会場だったシャングリラチャイナワールドホテル。クラシックなとても大きなホテルでした。
大仕事のレセプション

これは本当に一仕事になってます。来年9月に入学の為ですが9月から12月の間に過去3年間の成績表、数学と英語と担任の先生からの推薦状、学校ごとに決められたテーマの子供のエッセイ、親のエッセイ、応募書類を学校ごとに揃えると一学校につき数十ページにも及びます。インタビューは親と子供が別々に行われるのですが今回は卒業生の親がホストしてのレセプションが前日にあり招待していただきました。中国でのこの学校への応募は数百人です。留学生枠が10人ほどでそのうち中国人枠は3人といわれて競争も熾烈を極めます。レセプションには4組ほどが招待されました。
カジュアルにアドミッションオフィサーに学校の理念やミッションも伺えるとてもいい機会ですし、ホストしてくれた夫妻は実際に子供を学校にいれた経験者なので親からみた学校などの話もすごく参考になります。この夕食は実はすべて費用も含め全部この夫妻がホストしてくれたのですが、これは彼らにとっても非常に名誉なことなんですよね。この学校は非常にコミュニティーが小さい西海岸の名門です。西海岸の高校はやはりスタンフォードを目指すことが多いのですが(ちなみに東海岸はやっぱりハーバード)息子さんもスタンフォードに決まったそうです。大学院でこういった有名大学にいくのはまだ門が広いのですが学部からスタンフォードやハーバードに行くのは今アメリカでは至難の業です。日本人では毎年1人とかそんなものじゃないでしょうか。
大学院からではなく大学からいくというのが大事と一般的にはいわれていますね。。

人気のこちらの学校ですが、そういった学業部分での実績はもちろんなのですが、有名なのは入学するとまずそれぞれ1頭づつ馬を与えられるんですね。まるでハリーポッターの組み分帽のように「馬マスター」がいて馬小屋でそれぞれの生徒と馬の性格を考慮して絶妙にマッチングさせるそうです。そしてこの馬は乗馬のイメージに象徴される優雅なものとはまったくちがいどちらかというとカーボーイライフです。
まず自分の馬のお世話の仕方を学びます。私も落馬して背骨を圧迫骨折をして以来乗馬はしていませんが馬は本当に賢く、そして大きな生き物でそのお世話は大変です。飼葉はもちろんひづめのおていれ、お掃除、
水やりなどはどんなに試験の日だろうと寒かろうと厚かろうとなんだろうと1日も休むことなく子供たちがしなくてはいけません。そして鞍の装着などは非常に正確におこなわなくては怪我にもつながるので綿密さも要求されます。そしてなにより馬との信頼関係を結ばなければ馬はとても賢いのでいうことをきいてくれません。
とても印象的だったホストのアリスの言葉。「馬の前では肌が白いか黒いか黄色いかの違いや、お金持ちか貧乏かそんなことはまったく関係ありません。馬の前ではみんな平等です。だから子供たちは初日からあっという間に仲良くなる」これは日本にいる私たちにはピンとこないかもしれませんが、非常に大事なポイントなんです。まず東海岸か西海岸か・・・でアメリカの学校は非常に雰囲気が違いますが共通してどの学校でもいうのが「Diversity (多様性)」です。つまり人種の多様性もそのひとつでもともと白人が多い名門高校もかならす今は有色人種を数十%とりますが、問題は実は意外と学校内で同じ国、カラーの子供たち同士がグループになって乱立していることが多くあまり混ざり合っていないことが多いのです。東海岸ではまだまだアジア人も差別を感じることも多いのが事実。
しかし馬にはそんなことは全く関係ありません。本当にその子が馬のお世話をきちんとしてくれるか、愛情をもって接してくれているのかがすべてです。ああ・・・。本当に馬には簡単なことが人間には難しいことがあるんですよね。翌春はそれぞれが自分の馬に乗ってレースにでます。馬にも個性があり若い元気な馬にあたったこもいれば年をとった馬にあたる子もいます。それをちゃんと半年の間お世話をして信頼関係を気づきそして年ととった馬なら年をとった馬でどうやって勝つかを考えそれに向けて訓練します。

また年に数回馬を連れて1週間程度のキャンプというかフィールドトリップがあるらしいのですが、年に1回あるかないかで、馬が病気になったり怪我になったりで馬をつれて移動できなくなるときがあるそうです。その場合どうするか。馬を殺さなくてはいけないのです。私は自分もペットを可愛がっているのでそれがどんな厳しい決断なのか想像するだけで涙がでてきますが、その場での全体を考えてどんなにつらくてもどうしてもそれをやらなくてはいけない場面というのは大人になればたくさんあります。それを厳しい自然の中で学ぶ機会でもあるのですね。

馬はまた「自分の鏡」でもあるということでした。自分が落ち着いていれば馬も落ち着いているけれど自分がいらだっていれば馬もまたいらだつそうです。10代はエネルギーが爆発しそうなほど有り余っている時期です。この時期に冒険するのは本当に大事なこと、アドミッションオフィサーは「でも冒険にもいい冒険と悪い冒険がある、リスクも同様。いいリスクとを悪いリスクがある。いい冒険をたくさんさせる」とおっしゃっていたのも印象的でした。
しかし本当にいろいろな学校があります。まずは東海岸か西海岸かで大きく雰囲気がことなりますし、人数が多いか少ないかでもまたまったく目指している教育もちがってきます。スクールツアーをするとパンフレットをよんでいてもわからないことが一瞬で雰囲気として伝わってきたりするのでやはり実際訪れてそこにいる子供たちの様子をみたり聞いたりするのが一番ですね。。。しかし本当に世界は広いです。。