LGBTがきてます! |

こんにちは、青井です。もう中国とのこの一触即発緊張状態どうなってしまうのでしょう?18日の今日は満州事変のきっかけとなった柳条湖事件から81年目になるという日で緊張が高まっています。息子が北京の地元の学校に通ってるので固唾を呑んで見守っています。学校はみんなお友達だし大丈夫と子供はいっていますが今日は日本大使館でもデモがあるからと自主的にホストファミリーがお休みさせたよう。実はこの金曜日から北京に行く予定になっていたのですが行けるのだろうか?「ママたちはこないほうがいいよ」と息子はいうのですが、「あなたはどうなのよ?」という話でして。本当にどうしてこう日本の政治家にしても中国の政治家にしてもこんなことにしてくれちゃうのでしょうか?個人的には都知事に本当に腹が立ちますが。

さて気を取り直して東京ではこの連休中表参道のスパイラルホールでLGBTの映画祭でした。ブログでも何回か紹介していますLGBTですが、HRW(ヒューマンライトウオッチ)も今LGBTのサポートに力をいれていてちょうとHRWのNY本部からで世界でもっとも有名なLGBTのリーダーボリス・ディトリッヒ 氏ちょうど来日されています。写真トップの方ですが、今回実は氏が来日されたのはIBMの招待を受けてで1週間ほどの滞在中にIBMはもとよりLGBTとHRWのいろいろな催しに積極的に参加されています。昨日は映画祭の最終日でブログでもおなじみISAKの理事でもありカラフルカフェなども運営するLGBTフレンドリーなNGOグッドエイジングエールズを運営する柳沢さんたち主催で青山のラスチカスで「LGBTが働くということについて」というテーマでのパーティーがありました。
感動的なボリスさんのスピーチ

ごらんのように会場は大盛況!柳沢さんが司会でしたがHRW日本代表、今や日本の若手リーダー代表でヤングダボス会議にも出席する土井香苗ちゃんがボリスさんにぴったりつき素晴らしい同時通訳をされました。
ボリスさんは元々はオランダの弁護士でオランダ初のゲイを公表した最高裁の裁判官であり、その後国会議員としてオランダが世界初2001年に同性婚の法律を成立させた立役者です。今やその動きは世界にひろまりつつあり12カ国で同性婚が制度化され、今後フランス、イギリス、ドイツなどでも成立が見込まれていてそれらの国々をはじめアメリカ、オーストラリア、南米などの議会・政治家・民間団体などにひっぱりだこになっているLGBTのもっとも有名で尊敬されるリーダーです。
宗教的・歴史的・文化的な抵抗があるなか「法の前ですべての人は平等でなければならない」という法律家としてのアプローチで「婚姻」という制度に同性同士であるという理由で適用されないのは法の精神に反するという「どうしてそんなどこの国でもやっていないことをオランダでやならければならないんだ?」とかイスラム原理主義者からの「殺す」などの脅迫とかにも屈せずに法案をとりまとめたそうです。子供時代からのエピソードや悩んだ末の両親へのカミングアウト、今は使命として世界中で活動をするボリスさん。温厚で知的で行動的。現在国連加盟国197カ国のうちなんと81カ国で同性愛が禁じられ罰則がありそのうち5カ国では最高刑が死刑だそうです。知らなかった・・本当に単純に知らないことっていっぱいありますね。
IBMの先見性にも拍手!

私は冒頭の理由にもよりもはやどの国の政府もあまり信用できないのではないかと懐疑的気分でいっぱいで、経済的な力と実質的な発言力があり、ある意味政府よりよっぽどまともなグローバル企業に期待しているのですが、今回IBMの「ダイバーシティー部署」の方が最後にされたスピーチにも大きな拍手がおくられました。いわずとしれたグローバル企業のIBMですがダイバーシティー(多様性)の部署の2人の女性が本当に頑張ってらっしゃるのだとわかりました。IBMでは結婚お祝金というのが3万円支給されるそうですが、それを事実婚まで広げさらには同性婚にまでそれを広げたそうです。そして勇気ある1人の社員の方が名乗りでられて来月2号となるゲイのカップルの方が会場にも来ていらっしゃいました。そしてIBMではその輪がひろがり17名の方が今はIBMの認定(?)しているLGBTの方々だそうです。
ボリスさんをホストするランチも

主人がHRWの副理事をしてることから香苗ちゃんとのお話でサポーターが友人を集めそこにボリスさんをホストするというのが欧米では評判がいいというので今回のランチは私達でホストを引き受けました。柳沢さんはマストで来ていただくということで映画祭がおこなわれているスパイラルビル目の前のTwoRoomsというレストランでのランチとなりました。そこでじっくりお話が伺えてみんなとっても感動したのですが、印象的だったのがやはりグローバル企業の役割。IBMでも実際LGBTの方々がある一定以上いたほうが作業効率や成果があがるという数字に基づき積極的に雇用をされているそうです。またアフリカのある国で同性愛者の死刑法案が提出されているそうですが、そこの国で有力なグローバル企業が「撤退」などの意思表示をすることによって法案が可決されていないのだとか。
ランチのメインはお薦めのラムレーズンフレンチトースト

途中ものすごいにわか雨などがふりテラス席と中の席をいったりきたりしたのですが最終的にはものすごくいいお天気でした。ランチのメインがフレンチトーストっていうのも?なのですが。味は・・・普通です。
実は本日もオランダ大使館でのボリスさんのスピーチがありご紹介したい方をつれて伺うことになっています。オランダ大使館はプールサイドパーティーだそうで・・・。LGBTのもう一つのいいところはとってもオシャレってことですよね。印象にのこった2人の方の言葉を最後にそれぞれ
「マイノリティーに優しい社会はマジョリティーに優しい社会」
「The time has come (その時は来たり)」
またご報告します
<参考>
ボリスさん略歴
ボリス・ディトリッヒ Boris Dittrich
LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー)の権利プログラム アドボカシーディレクター
Advocacy Director, Lesbian, Gay, Bisexual, and Transgender Rights Program
2007年より現職。前職は、オランダの国会議員(10年以上議員をつとめ2003年から2006年は民主66の党首)。
1981年から1989年はオランダにて弁護士として活動。専門は刑法、民法をはじめ、労働法や移民法、家族法、不動産法など多岐にわたる。1989年から1994年までAlkmaarの地方裁判所で裁判官として勤務した後、1994年にオランダの自由主義政党である民主66の議員となる。ディトリッヒ氏は、自身がゲイであることを公言した議員のひとりとして、同性愛者の結婚に関する法案、ゲイのカップルによる養子縁組に関する法案にも携わった(両法案とも2001年より施行)。これにより、オランダは初めてゲイ、レズビアンの民事婚を認める法案を可決した、世界で最初の国となった。03年から2006年は同党の党首を務め、当時のバルケネンデ首相の側近として活躍し、経済、社会改革に貢献した。
ディトリッヒ氏は、国際人権法を性的指向や性自認に適用した原則である画期的な文書であるジョグジャカルタ原則のニューヨークの国連における作成・発表を主導。また、氏は、国連本部にて性的指向及び性自認に基づく差別や暴力を根絶するための二つのサイドイベントを共同開催し、66カ国(現在では米国を含む67カ国)が共同声明を発表するという歴史的な一歩を実現した。
氏はラテンアメリカ、アフリカ、アジア、ヨーロッパなど各国を歴訪し、政府関係者とLGBTの権利について意見交換を行うとともに、各国の国会議員や市民社会との意見交換も盛んに行ってきた。ディトリッヒ氏は、最も影響力のあるオランダ人のゲイ男性に選ばれたこともあるほか、下院議員として多数の記事をとりあげられ、ラジオやテレビにも積極的に出演。著書に、LGBTに関わった自身の政治活動を綴った「Een blauwe stoel in Paars」や、2009年5月に出版された「Elke Liefde Telt」などがある。
1955年にオランダに生まれ、現在はニューヨークに在住。ギリシャ語、ラテン語、英語、フランス語、ドイツ語、オランダ語を習得している。1981年にオランダにあるライデン大学のロースクール修士課程修了。
Boris co-organized the launch of a landmark document, the Yogyakarta Principles, principles on the application of international human rights law in relation to sexual orientation and gender identity, at the UN in New York. He also co-organized two side events at the UN Headquarters on sexual orientation and gender identity which resulted in the joint statement of 66 countries (now 67 including the United States) to combat discrimination on the basis of sexual orientation and gender identity respectively a statement by the Holy See to decriminalize homosexual conduct and to respect the human rights of homosexual men. He visited countries in Latin America, Africa, Asia and Europe where he discussed LGBT rights with governments, members of parliament and civil society and where he gave many interviews on LGBT rights. Before coming to Human Rights Watch in 2007, Boris was a member of the Dutch national parliament for more than 12 years. He initiated the same sex marriage and adoption bills through which the Netherlands became the first country in the world to open its civil marriage for gays and lesbians. Before being elected as MP Boris was a judge at the regional court of Alkmaar and prior to that a lawyer in Amsterdam. He is author of two books in Dutch in which he focuses on LGBT rights. He studied at Leiden University in the Netherlands.