ISAK 2012 サマーキャンプ終了! |

こんにちは、青井です。オリンピックも始まり盛り上がっていますね!今年3回目を迎えた軽井沢インターナショナルスクールのサマーキャンプが7月20日~30日まで行われました。2014年9月に開校をむかえるにあたり今年は2014年に高校1年生になる中学2年生(G7)とその上の中学3年生(G8)、高校1年生(G9)がアジアやアメリカのど十数カ国から60名集まりました。メディアでの露出も増えていることから今年は4~5倍の競争率。
巣晴らしかった先生、スタッフ、子供達

先週から日帰りで数日軽井沢を往復してキャンプのクラスなどに参加しましたが、まず先生たちた本当に素晴らしい!2014年開校に向けて校長先生が決まりました。Rod先生はトップ写真中央。リーダーシップと人間力にあふれています。そして今年は科目も増えてISAKの柱になっているリーダーシッププログラムや、インターナショナルネゴシエーション、ドラマなどのクラスに加え、数学、世界文学、日本語なども加わり、おなじみのアメリカ西海岸のトップボーディングスクールCateや東の名門Philip Exteter から先生たちが参加してくれて、一方通行ではない素晴らしいクラスが展開されていました。
捕鯨問題を題材にインターナショナルネゴシエーションを学ぶ

10カ国に生徒があらかじめ分かれて4人程度のチームをつくり捕鯨賛成国(日本やアイスランド)、捕鯨反対国(フランスなど)、中立国(インドなど)にキャンプ前に国を割り振られた生徒たちは文化的、経済的、歴史的観点からそれぞれに捕鯨に対するドキュメンテーションをよんである程度の知識をもって参加しました。そのご数日にわたりネゴシエーションの理論やテクニックをまなびそれぞれの立場から各国のスタンスを決めて、それぞれの国ごとに相手には聞かれないように戦略をねります。
大人さがならの模擬国際会議に!

私も各テーブルを回り各国の戦略を聞いていましたがノートにびっしりと戦略や背景を書き込み話し合う姿は大人そのもの。中立国をいかに説得するかに反対国と賛成国が戦略をねります。特に中立国で大きな発言権をもつインドの動向は重要。そしてインドはいかに経済的メリットをとって交渉を有利にすすめるか探っています。いよいよ本番はインターネット上でそれぞれの国が別の部屋からアクセスして本当の国際会議さながらに交渉が始まります。1カ国あてに、または数カ国、全員あてと選べる形で水面下でお互いのスタンスと交渉がスタート。捕鯨推進国の日本はとにかく$90mmという予算を武器に金銭的援助の申し出をインドに。ロシアからは金額ははじめには提示しないように、というアドバイスが日本にはいります。フランスはアメリカを見方につけてインドを脅すか?的な話し合いもされています。インドはとてもしたたかに、どちらが有利な条件をだすか両サイドとの交渉を慎重にすすめます。私はマスターIDをもらって東京からこの会議をライブでみていたのですが本当にわくわくしました。これは実はアメリカのある大学が開発したソフトで、議題についても捕鯨から石油、北朝鮮の問題までサブジェクトが用意されていて、模擬国際会議の題材とそのシステムが登録すれば一つ$75で購入できる仕組みになっています。英語ができればこういった教材も世界では利用できるんですね。。。
リーダーシッププログラムは大人気!

大人の見学者やマスコミの取材も多かったISAKの目玉リーダーシッププログラム。担当のDaveは本当に心の友、ニューロサイエンスとリーダーシップをプラクティス(練習・実践)と結びつけて進むかれのクラスは子供達にも大人気。今年は彼も2人のお子さんをつれて来日しキャンプに参加してくれました。とかく生まれながらとか性格によるとおもわれがちがリーダーシップもそれぞれの個性にあったやり方で練習を積み重ねればすれば歩けなかった赤ちゃんが歩けるようになるようにできるようになる、ということでその後シンガポールのファウンダーからシンガポールでの大人向けレクチャーの依頼もあったようです。
成長が目に見える!

初日に行ったときは硬い表情で緊張している子供達もいましたが、6日目7日目、最終日とみているともう子供達が目に見えて成長していきます。実際の自分たちの体の測定をしながらの統計学にちかい数学の授業に
うちの数学が苦手な娘は「こんな楽しい数学はじめて!」といったとか。クラスでも積極的に手をあげて発言しているのには驚きました。また国ごとに子供達が自国を紹介するというのを夜の食事のあと順番にやっていったようですが、チベットの子供たちが中国政府に弾圧されるチベットの人達を紹介したときには、事態を中国国内ではしらされていない香港から来た子供が泣き出してしまったり、実質自国の空港が閉鎖されてしまっているパキスタンからきた子供が自国の国旗の赤い色をさし、この赤は僕たちの血の色でできている、という話から隣国からの出国のさい2日間丸裸にされて出国のための尋問を受けた話などを語り「自由」の意味をみんなに考えてほしい、というようなスピーチがあったときいていますが、こういった経験を通じて最後はみんなお別れを号泣して惜しむぐらいの結束になったようです。
カウンセラーもすごい!
今年はサポートにはいってくれたボランティアの高校生、大学生、毎年もどってきてくれてるすでに社会人になってるカウンセラーもいて先生たちも感嘆するハイレベル。スタンフォードやブラウン、ハーバードの学生でなおかつものすごい性格もいいという。。
初めてのESL
しかしこういったキャンプをしてみておもうのは日本の教育の現状がインターナショナルスクールも含めこれでいいのか?とおもうことばかり。。。今年は初めてESLという英語のクラスをクラスの英語にまだ少しついてこれない日本人の子供達のために開催され、午前中の数学や、科学のクラスのかわりにESLを5人ほどの日本人の子供達が受講しました。実際午後のリーダーシッププログラムのクラスやインターナショナルネゴシエーションのクラスには1対1で通訳をつけての参加。とても頑張ってくれていました。きっと英語以上の何かを学んでくれているんだろうなあ。しかしそれにつけてもやはり言語以前に自分の意見を発表するという姿勢がこれはインターにかよう自分の娘も含め日本人の子供達は海外の非常にはっきり自分の意見を言う子供達をみているとまだまだ足りないし、訓練他必要なのは間違いないと実感。本当に現実社会の鏡をみているよう。。ただ本当にこれはDaveがいうように練習次第。どの子どもにもチャンスがある。しかしこの練習も与えられていない日本の教育はやはり今の現実社会には合っていないと危機感を強めました。
キャンプ終了後のファカルティーミーティング

キャンプ終了後の先生たちとのミーティングが2日間にわたってその後軽井沢でおこなわれ、学校のミッション、ビジョンやキャンプの総括など話し合われましたが、本当になんて楽しいひととき。素晴らしい先生たちとの教育に関する意見の交換を聞いているとわくわくしてきます。リーダーシッププログラムのDaveはキャンプ前うちに泊まってもらっていろいろ話し、昨日も東京で今回キャンプに参加してくれたお子さんの父兄で長女をCateに送っている中国人の親御さんを含めDaveと子供達でご飯をたべていたのですが、時間がいくらあっても語りつくせない話にもりあがりました。中国人の方もこれなら遠いアメリカにやるよりも子供達全部ISAKにいれようかしら!とおっしゃっていただきました。
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