陶工 泉田之也さんの作品 |

こんにちは、青井です。やっぱり毎日ブログってわけに行かない日がでてきてしまっているのですがお伝えしたいことは沢山あります。こちらもずっとご紹介したかった陶工の泉田之也さんです。写真は村瀬治兵衛さんのお宅で昨年5月にあった二十日会のお茶会の1階の床の間にモダンな正方形のアートと一緒に飾られてる花器です。
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一目惚れしました

村瀬さんのところでこちらを拝見したのはこのお茶会よりもしばらく後に伺ったときでした。床の間にあったこちらの花器をみて一目で心惹かれました。第一印象は土の力強さ、シンプルなのになぜかそこだで重力高いような重さをかんじました。でもよく見ると薄い層が多重的に折り重ねられた緻密な造詣でそこだけとても凝縮されたようなエネルギーそのものなように感じられました。パリッと剥ぐこともできそうな垂直的な断面が力強くモダンでもあります。じっと見入っていると村瀬さんの奥様が東北の作家さんだということで泉田さんのことを教えていただきました。何もいけていない状態でもすごい存在感です

泉田さんも311の震災でやはり被災されたそうです。そのお話をもれ伝え聞いたお話はやはり実際にそれを経験した人のすさまじい体験談でした。当時その場にいたどの方もおっしゃっていましたけれども地獄絵図だったということを淡々とお話されていたということでした。私のような第三者に何も語ることはできないのですが、作家の方にとって作品を作ることは生きていくことそのものだと思います。今また精力的に作品展を国内外で開かれ、なんとか支援したい、という方たちのご協力もあり昨年末にはウイーンでの個展も成功されたといことでした。花がはいるとまたとても表情が変わりますね。花を包むような土の優しさが強調される気がしました。花がいけ負けてしまっていますが。。花のせいではなく私のせいで。

泉田さんのHPでほかの作品を拝見しても本当に素晴らしいなあ・・・と眺めてしまいました。ブログの写真などを拝見しても人となりまで伺い知れるような感じですね。素材感と構成がとっても厳しくて男性的です。碗などの小さい作品もおつくりになっているようですが、ダイナミックな作品を作られるかたが敢えて作った小さい茶碗は初めから小さいものを作っていらっしゃる作家さんのものとは違う魅力があるといわれていました。わかるきがします。エネルギーが凝縮しているように感じるのはそのせいでしょうか。以前いけたカサブランカのような大きな華やかな百合もとても似合いましたし、茶花を数本さしてもとても絵になります。多層的になっているためとても活けやすいです。

今回八重の少しナチュラルでたわわになった白い小さいバラを少し上のほうに固めて活けたくてお花屋さんにいったのですがなぜか2~3件回っても手に入らず、ラナキュランの白を代わりにかってきていれてみました。
ナチュラルにいれたかったのですが白のバラよりだいぶフォーマルになってしまいましたが・・・。

こういうガラスの花器に入れるときは茎が見えますのであまり茎をごちゃごちゃさせないことと活け口が意外と不安定なので緑の葉を初めに何本かづつこのようにワイヤーでグルーピングして太くしたものを初めのほうに活けておくと後の花が好きな向きに活け易く安定もします。
白の花はやはり大好きです。特に少し室内が暗くなってきたときに白の花が浮かびあがるように見えてくる時間帯が格別に美しい気がします。今回は311の黙祷にかえていけました。
ガラスにいけたときと泉田さんの花器に活けたときはまるで別人の表情ですね。。しかしもう少し泉田さんの花器に入れるときは気合をいれないと。。。