The Poetry Time by ヴァンクリーフ・アペル |

こんばんは、青井です。またもや雪がちらつく東京です。今日はグランドハイアットでヴァンクリ-フ・アペルの2012年新作超ラグジュアリーなウオッチのお披露目がありました。ジュネーブで先週発表されたばかりのラグジュアリーな時計達が初めて国外にでたのがなんとこの日本。ランチをいただきながらたった数名の顧客のためにフレンチキッチンのバンケットルームに日本支社長やスイスから時計職人とフランス本国からデザイナーもきてのお披露目。。私は友人に誘ってもらっていきましたが皆様も目の保養にどうぞ。。。

ヴァンクリはやはりジュエラーの中でももちろん世界最高峰ですけれどその独自性は一貫して貫かれるロマンティックな物語性あるモチーフですよね。お花や蝶、テントウムシ、といった自然のモチーフは有名ですが、トップのフェアリーのモチーフをここまで繊細で具体的ににそしてとことんラグジュアリーに仕上げるその卓越した技術は息をのむほどですね。そんなストーリーを重視するブランドからでたこちらの時計はもう時計と呼んでいいのかわからないほどのアートです。
ポンヌフの橋の上の恋人達。なんと初めは橋の端と端にいる男女ですが男性のほうが1時間に一回づつ端の真ん中まで背中にバラをもってやってきます。男性は橋の真ん中までくると11回はピッまたもとの端までもどりますがどの間女性はすこしづつ橋の中央まで移動してきています。最後12回目のときには女性が3歩(?)自分から前にでて1分間そのまま二人が橋の真ん中にたたずみキスをするというもの。だいたい普通に考えれば時計なのに小さい人が1時間に一回端まで逆方向に進むというのも不思議だし、1分間も中央で静止してまたもとの端までわかれるというのも不思議です。あらゆる時計の賞を各国で総なめにしたまったく新しい技術だそうです。
STORYを具現化する世界最高技術の時計士Jean Macさん

2006年からヴァンクリと組んでこのラグジュアリーな時計を作るジュネーブの時計工房のアゲノールからきた世界でもっとも有名な時計技師というJeanMacさん。ほかの時計ブランドとはちがいまずSTORYがあるヴァンクリの時計の世界はある意味時計の技術からいえば無理難題のオンパレード。それをヴァンクリーのデザインチームと密に組んで「時計」という形に落としこむことができる世界唯一の時計技師だそうです。たまたま私はランチのときの席が彼のお隣だったのでいろいろ話を聞くことができてとってもラッキー
私は本当にこういう物を作りだす卓越した技術をもつ職人さんが大好き。そのパッションに敬愛の念を禁じえません。私は実は時計そのものにはさほど執着も興味もないのですが、こんな無謀ともおもえるアイデアを480もの小さなパーツでいかに再現できるかを考えに考え工夫しつくりだしすその情熱に感じ入ってしまうんですね。時計はまさに小さな宇宙そのもので正確に時を刻みつづけるその姿はなにか神秘的ですらあります。
アイデアが持ち込まれたとき技術としてできるかどうか3ヶ月考え抜いたうえで出来るという返事をしたそうです。そして実際の開発に2年近くの歳月がかかったとか。。いままでの常識をまったく覆す技術を持った時計がこの下、こちらです。
2012年今年の新作は?


というわけでこちらが発表ほやほやな今年の新作だそうですがこちらは上のポンヌフの橋のつづきのストーリーで女性がエッフェル塔(下)に男性がノートルダム寺院の屋上(上)にそれぞれいて離れ離れになった恋人を思っているという構図。エッフェル塔からはセーヌ川の向こうにノートルダム寺院が見え空には凧があがりそれが分が進むごとに上に登っていく。時間の時のほうは女性の位置の下に数字が刻まれていて女性が移動する数字でわかる仕組み。また二つのハンマーで可愛い音が出る仕組みになっていてそれでも時が一応わかるらしい。男性のほうはノートルダム寺院にたたずみエッフェル塔の女性をみながら流れ星に恋人と永遠に一緒にいられることを願っているんですって。流れ星で分が男性の位置で時がわかる
ペアでもたないとストーリーが成立しないようなのですが、お値段は2つあわせて約一億円です。。。。。
すごいですね。
裏からみても芸術的!

ダイヤがちりばめられた左上部の竜頭を回すと仕掛けがみれてハンマーの可愛い音が聞けます。JeanMacが隣で一生懸命説明してくれてました。ほんと宇宙みたいですよね。。
人気のフェアリー

どんどん紹介しましょう、こちらが1200万円くらいの人気のフェアリー・・・。日本でも10本くらい売れているそうです。。そうなんだ~すごいですね。
フェアリー2

半分白蝶界に覆われたシリーズは600万円くらい。これもフェアリーですね。
桜のシリーズ

やはり1200万円くらいだったゴウジャスな桜柄。。
デザートもエッフェル塔

最後にいただいたデザートのお皿のデコレーションもエッフェル塔が。。これとっても美味しかったです。しかしパリのヴァンドーム広場はやはり世界の魔法が詰まった場所ですが、その中でもヴァンクリは本当に特別ですね。
私は腕が重いのが駄目で腕時計は一切しませんが時計の美しさは堪能しました。この値段はやや浮世離れしていますがそれを真正面から作ってしまい売ってビジネスが成立していることこそ一流メゾンの証。私はデザイナーのMariaさんにももJeanMacさんからもいろんなお話が聞けてとっても楽しかったですが、ただやはり時計の美しさの理解者ではあっても信望者にはなれないのでもし1000万円あるなら今なにか世の中に役立つと思える事業を立ち上げるのに使いたいな、いまG1から帰ってきたばかりで燃えてるし今のこの日本のご時勢ですもの。それにこれはもう十分その価値が世の中にも認められなにもこれ以上私レベルで貢献できることもほぼなさそうな。。。いつのまにかラグジュアリーの住人ではなくなってしまったんだろうか。。でも心の住人ではあり続けたいですね。