G1サミット2012 in 青森 |

グロービス経営大学院の堀さんの呼びかけで始まったG1サミット。今年は4年目を迎え参加者も200人+その家族ということで今年は2月の連休がないなか先週末に行われ大盛況でした。日本のダボス会議めざし「日本の再創造に向けたビジョンと行動」が今年のテーマ。批判よりも提案を、思想から行動へということで各界の20代~80代(中心は30代~40代)のリーダーとしての自覚を醸成する、という趣旨で始まり今年で4年目。震災後東北復興支援のKIBOWを立ち上げすぐさま行動に移したり、「行動・結果」というのをとても大切にしているG1。今回もバラエティーに富む参加者の発言がとても面白く、未来に向けて元気になったので是非シェアさせてください~。今回大きなテーマの一つでもあった東北の復興の願いもこめてG1アドバイザーボードの星のリゾート系列の青森やでの開催です。参加者ツイートまとめはこちら
今年の参加者の目玉は!

いろいろな派閥の政治家の方や政財界の方や若手企業家、スポーツ選手、大学教授などいろいろな方の生の声がきけて、ごくカジュアルに直接お話できるのがなんといっても魅力のG1。去年一番の注目株でもっともツイートされていたのはグリーの田中君でしたけれど今年はというとおそらく民主党政調会長の前原さんと自民党の石破さんだったとおもいます。このお二人と竹中平蔵さんがモデレーターになって全体会の「政治:閉塞感を打破する新たな政治」ということで1時間15分のパネルディスカッションだったのですが、面白かった!会によってツイッター、ブログ、口外禁止というのが立つときがあるのですがこの会はまさにそれで内容をお伝えすることができないのが本当~に残念なのですが、会期中なんども聞かれたのが「前原さんがすごくいいのに驚いた」「石破さんもすごくいい!」というコメントでした。元防衛大臣でものすごくタカ派なイメージがある石破さんもなんて面白いの。実はニコニコ動画のものすごい人気者らしいです。
ニコニコ動画、通称「ニコ動」皆さん見てます?今回参加者の息子さんの高校生があるセッションに参加して発言していましたがいまどきの高校生はテレビはほとんどみずニコ動らしい。。私もアカウントだけはもっていたのですがあまり見ないのですが今回このニコ動、ニコ動生は一つのキーワードにもなっていました。これはまた後ほど語るとして石破さん、さっそくニコ動で検索すると。。現在のトップにでてきたのはこちらでした。コメントをみてるとニコ動上では「ゲル」「ゲル様」などとよばれていますね。。茂さんだからか・・・ゲル様って・・・笑える。はまってしまって3つもみてしまいました。
前原さんにしても石破さんにしても人間的にとってもチャーミング。民主、自民などの枠ではなく適材適所で大臣なども選定できないんでしょうかね。。。
原子力行政担当の細野さんもいらしていましたがただのミーハー的コメントをしちゃうとほんとかっこいい~、この人。おまけに語り口があの通りだから女性を中心に「やっぱりなんか細野さんは信用しちゃうわ」といっていました。意外と静かな感じでちょっと前出のお二人に比べて目だってなかったですが。
政治家ではあとはやはりG1アドバイザリーボードの自民党の世耕さんは相変わらずいい味だしてらっしゃいますね。あれほど腰が軽い政治家の方っているのかというほど。iPS細胞でノーベル賞こそ逃して残念だった京大の山中教授とは中学からの同級生で山中先生は今回TVでのパネル参加でした。
G1で思うようになったことの一つに私達世代の政治家ってみんな結構いいじゃない、すごいじゃない、ってことでした。今までTVでみているだけだとなんとなくどうせ選挙のために口だけでしょ、みたいなイメージだったのがこんなにみんな勉強していて日本をよくしようという志があるんだというのにいい意味で驚きました。ただ個々人では皆さん素晴らしいのに、どうして「党」とかになるとあんなにがっかりさせられてしまうのでしょうか?日本の古い組織って多かれ少なかれこの個と組織の問題があるかもしれないですね。
圧倒的だった小松製作所の坂根会長と武田薬品の長谷川社長

しかし実力というのは年齢にはまったくよらないんだ・・と改めて思った次第で。G1では若手企業家も多く参加しているので兎角その突破力に注目もあつまるし期待もするのですが、このお二人はすごかった。このお二人と古川衆議院とボスコン代表の御立さんのパネルディスカッションも評判でした。去年信じられない規模の買収をして世界の政財界の牙城に食い込むべく挑戦する長谷川さんのお話にも心おどりましたけれどトラクターなどと私のイメージではまったくグローバル企業というイメージとは程遠い小松製作所がこれほどグローバルな企業だったとは。確かに建設という観点からだと世界経済の動向をいち早く察知できるというのはもっともではあるのだけれど、自分の足で現地に赴き、正確な数字をすべて頭にいれ明確な視点と決断力と強烈なリーダーシップ。外国人参加者が夕食時に「失礼だけど小松というのはドメスティックなトラクター会社というようなイメージだったけれど坂根さんが話しだしていったいどこのコンサルが話だしたのかと思った」と同じく驚いていました。しかしお二人とも経済同友会だということでいろいろ取りざたされている経団連とは違い経済同友会いいですね。
日本の製造業の問題点は皆さんおっしゃっていた問題点はやはり「過当競争」におわれ海外の本当の敵と戦えないということ。ソニーも松下も軒並み巨額赤字の計上ですがある参加者がその電機メーカーをもう役割を終えた会社、とばっさり切っていました。
「人口減」も深刻な問題ですね・・・毎年地方の小都市1つ分ぐらいへっていくという。。少子化問題もそうですが労働市場の開放もしてほしい。私もこれに関してはフィリピンメイドさんのビザがまったく下りずに長年苦労した経験があり労働市場はどんどん開放すればいいのに・・とおもっています。香港とかのメイドさんは月今でも3万円程度。いろいろ議論はありますがこれぐらいメイドさんのお給料が安ければ私達女性ってもっと働けるし子供も生めるし、介護問題とかも解決する一歩になるわけだなら。日本の人口が減少するなか世界は途上国を中心に人口爆発がおきるわけで過当競争して国内シェアを取り合ってる場合でもなくという話でしたね。。
脳科学者 茂木さんも登場

世界一受けたい授業などでも人気の茂木さんも今回初登場で人気でしたね。「知性とはなにか?」を慶応SFCの教授の国領さんとディスカッションでした。これはこのお二人らしいテーマでいかに非典型的な才能を伸ばしていくのか?見つけるのか?非典型的才能をもつ子供は先天なのか後天なのか?なにによってそれが生まれるのか?などという興味深いディスカッションですがこれは海外と日本の教育をみたときにあきらかに日本の教育はこの分野では遅れをとっていますよね。。すこし違和感を感じたのです非典型でありつづけるためには周りの環境はもちろん大切なのですが、やはりそれより何よりマインドとパッションだと私は強くおもってしまいました。これは軽井沢インターナショナルスクール設立にあたっても徹底的に議論されていますがリーダーになるまえにまず自分自身であるのが本当に難しい。人とちがってもこれが好きだという気持ちをどれだけ強く持ち続けるパッションがあるか、または自分は自分でいいんだということを最初に教育として教えられるか?
しかし国領教授を初め慶応SFCはやはり日本の大学の中でもとても面白い大学ですね。東大出身者が多いなか東大は今回しばし槍玉にあがり、すでに世界大学ランキング20位程度にまで落ちてしまっていて、まずは東大が変わらない限り日本の教育全体もかわらないということで茂木さんを初めみなさん自嘲的に批判していましたが、慶応はまだそれでも世界にアジャストしていこうという気概のある大学のように感じました。
しかし世界ランキング20位っていったい・・?どうするんでしょうね。ある別のセッションで竹中さんが東大総長になるという話もでていましたが。。やっていただくには1兆円くらいあれば東大が買えるのでどなたか1兆円で東大を買って駒場の土地を再開発して運用すれば採算ベースにものるというような冗談もとびかっていました。スタンフォードにしても中国の精華大学ですら企業と組んでのビジネス、不動産ビジネスも当たり前の時代。こういったところも相当日本の大学は乗り遅れているような・・・
Cool Japanは?

G1の提言から経済産業庁で10億の予算がついて実現したCool Japanのプロジェクト。去年参加されたちの巨人松岡さんや家のアートでもご紹介したチームラボの猪子さんもかかわる世界にクールな日本を発信するというプロジェクト。官民有識者ということでG1からは梅澤高明さん(ATカーニー株式会社)と楠本さん(カフェカンパニー)がはいっていますが、梅澤さんも最近テレビでよくコメンテーターとして活躍中ですよね。カフェカンパニーといえば最近は代官山の蔦谷書店の上にカフェとかでかっこいいカフェをたくさんつくっていますね。私ほんと唯一これにはご協力できるかもとワクワクしたのですが、COOL JAPANのアンバサダー100人というのがあってそれにこれはという方の推薦と、日本の誇る有形無形のプロダクトの推薦。このブログでも常々書いていますが日本には世界にしられてない素晴らしい、そしていま消えてなくなろうとしているもったいないものがいっぱいあるんですよね。もう僭越ながらまとめてご推薦させていただきたい。さっそくその資料はつくろうとおもっています。通るか通らないかはまた別の問題としてほんと訴える場ができてよかった。
これは私の「実行」として是非やりたいとおもいました。「結果」もついてくるといいな。
ソーシャルネットワークの今後・・・

まるでガンダムの「ジークジオン!」とかでもみているような「ニコ動」のゲル様にはすっかりやられてしまいましたが、やはりグリーの田中君は今年も素晴らしかったですね。利益で1000億だしているというグリー。毎月100人世界中で雇用していて(でもFACEBOOKとかは毎月数百人単位だそう)日本から世界に通じるグローバル企業を目指しゲームを通じて世界中の人を幸せにする、という彼の言葉は説得力がありますよね。。FACEBOOK。。。私はアカウントは昔から青井理香であるものの、ほとんど利用していません~共有したい写真をアップロードしていましたがいまやDropboxもあるしで。。たま~に見る程度。友達もほとんどあくせぷとしないので10人くらい。TWITTERもぜんぜん興味なくて。。でもそれじゃいけないっていうのはよくわかりました。お噂は聞いていたけれど慶応の夏野教授がとってもよかった。
自衛隊三沢基地見学

オプションで最後自衛隊の三沢基地の見学にいきました。戦闘機F2など実際にみてみて正直びっくり。。。ええ?こんな軍事訓練を毎日やっていて1機あたり130億するというF2が三沢基地で40機もあるんですって。これって・・これが「自衛」隊?今回中国の台頭にともない経済的脅威はもちろん軍事的脅威もますわけで国防費の園差はものすごい勢いで急激に中国ともアメリカとも開いていくわけですがしかし・・・どんなに頑張って日本で増やしても国防費にかけられる日本の費用っていうのは比較論でいけば焼け石に水程度。とても難しい問題だというのは理解しましたけれどやはり軍事費を増やしていく方面に突っ込んでいくよりは環境、観光、それらにすべてデザインをくっつけた分野で特化していくほうがいいのではなかろうか。。と個人的には強く思いました。去年もかきましたが。百田尚樹さんの「永遠のゼロ」を比較的最近読んだのでゼロ線とほぼ同じ大きさのF2戦闘機。そしてパイロットや説明してくれた一人一人の人がとても素敵だったのはこれもまた同じでした。
いろいろ内容盛りだくさんで消化しきれていない部分もありまたもやとりとめなく長々とかいてしまいましたが、ツイッターで会場から同時配信している人も数多くいました。どうしてもまとめる時間がかかってしまうブログ。ちょっと私も考えなければ。。。とおもいました。しかし20代唯一の参加者は加藤君というファイナンシャルタイムズ中国版コラムニストで北京大学で中国政治も教える人。そして「もし高校野球部のマネージャーが・・・」を中国語に訳し中国でその年貢献したひとに与えられる「時代騎士賞」なども受賞している。まだ27歳の彼が「もう27歳なんです、自分が若いなんてまったく思っていない」といっていました。あらまあ・・・。頑張らないとですね、私達世代も。