草月いけばな展「花歌う」 |

毎年秋の恒例日本橋高島屋でおこなわれる草月展にいってきました。去年は私も出品したんだけれども今年はイベントなどと重なってとても出れる状況じゃなかったのは残念だったようなほっとしたような。そして私の先生で草月の理事でもある渡辺先生はお稽古もさぼりがちな不祥の弟子の私にちゃんと招待券を送ってくださったのでピンポイント、最終日朝一番(ここしか時間があいてなかった)うかがってきました。
これが私の一番!

実はかなりスケジュールが立て込んでいて気もそぞろに出かけたのですが開店前についてしまったデパートのショーウィンドーでこの作品をみて目が覚めた。ガラスの映り込みが激しくてよく撮れなかったのが残念だったんですが赤い実をたくさん集めて花の中心部分を完全な円につくりこみ花びらを乾燥させた白木を朱赤で染めておおきな一輪のガーベラのようなものを作成している。奇麗~。隣が現家元の勅使河原茜さんだったからこの赤いお花の方もきっと草月でも上部にいらっしゃる方なんだろうけれどもショーウィンドーのディスプレーにしても作品としても両立してとっても素敵でした。また街の中にあるという作品も人物や映り込むビルでさえ作品の一部であるわけだから。
先生の作品はまずチェック


会場はとっても広くて100人以上の人が参加しているし大混雑なんで本当はさっさとなんて見れる状況じゃないのだけれども30分しか時間がなかったので駆け足で。でもこういうときにちょっと気になる花だけをスナップしておくと後で自分のその時に心情などがわかって面白かったりする。今回はどうも「塊」のものに心惹かれたようです。これははっぱによく鞄や靴やベルトに最近ついている丸い金属状のリングをいくつも打ちつけて人工的な有機立体物のような作品。おもしろ~い
新人賞2作品


師範をとっていれば誰でも応募資格がある草月展ですがたしか師範になって何年かの人だけを対象にした新人賞というものがある。今年の新人賞2作品。新人賞の傾向というのがあるらしいが確かに!ハスをひまわりのようにいけた下の作品は本当にとても存在感がありよくまとまってるいい作品だと思いました。
あとはざっと・・・

塊ですね、これも

何人かの共同作品・・・塊ですね、これも2

今回初の試みだったという空中から釣り糸でつるという作品群の場所がありました。
白い綿のなかに秋アジサイ。。。なんとなくSF映画のコクーンの中にはいってるなにかを思い出してしまった。

シンプルに。。。実は写真だとよくわからないとおもうけれども縦長の葉に繊細なつる状の植物をからませている。素敵でした

草月っていうと「あ、あの野菜とかいけちゃうところね」みたいなことを言われることがよくあるけれどもはい、そうです。野菜とかもいけちゃいます、必要ならば。これはメロンとかいちごとか。ディスプレー風+洋ですよね。
人事なのでこんなに気楽になんでもいえちゃいますけど去年やってるときはそれはもう大変だった。会場はランプが強くてすぐ花がだめになっちゃうし、広さがちがうのでおもうようにみえなかったり。先生がよくいっているけれども作品を発表するってことは人前で裸になるより恥ずかしいって。まあ、それはものすごい上級者の弁でもあるわけですが。だってそこまで自分をさらけだすほどの技術があればの話で。たいていは(私は)思うようにどうしてもいけられず恥ずかしい・・っていう感じだったし。つまり己の未熟さが恥ずかしいというのとはちょっとコメントのレベルがちがうというか。。ディスプレー的に花をただ奇麗に飾るのは簡単だけれども自分をいけるとなると・・・。たぶん長く続けている人たちは(中には長くない人も)花を活けるということは花を通じてなにか修行しているんだとおもう、人生の。「華道」ですから。なんといっても