アメリカの高校って CATE School編 |

ボストンに来たとたんあまりの寒さにひざまでのダウンを買いきこんでいる。このカルフォルニアの青空がすでに懐かしいけれどもボストンの紅葉はそれは綺麗。空気が乾いているのと急激な温度差のせいか街は黄色と赤の絵の具でグラデーションをつけたよう。。。ものすごいトラッドな街なのにはさらに驚いたけれど。そして今回のアメリカ行きはアメリカの全寮制高校の視察が目的で西海岸の来年創立100年を迎える名門CATEをかわぎりに4つの高校に訪問することに。100年というのは比較的新しい(!?)学校ということになるらしいがちょうど9月から新学期が始まり先週末はParent Weekということで全生徒の親が一同に会し学校の説明とか子供たちの様子とかを実際に訪れた週末だった。
スケールにど肝を抜けれる

SantaBarbaraから15分程度の山間にあるこの学校はなにがすごいってまずその立地条件がすごい。カルフォルニアの青い空と海はもちろん学校は山一つ分はるのではないかと思える高台の広大な敷地にたつ。だいたい山下の入り口でCATE SCHOOLというよく手入れをされたガーデンから山上の学校まで車で10分くらいはかかるし・・・。ついたとたんどこのリゾートホテルにきてしまったのか?と錯覚するような低層のアンティークなスイスの山のホテルにあってもおかしくないような建物が並ぶ。。。「これが高校ですか???」この驚きは序章にすぎなかった。。。今回忙しいさなかに友達の大学時代の同窓生が校長先生や教科主任とのミーティングやパーレンツウィークだったこともあり多分ほぼ全員の両親が金曜日から土曜日にかけて学校を訪問して学校の方針や進路指導などをきいたり親睦を深める機会に参加することができた。
全寮制にかようのはアメリカではわずか1%

一番最初に校長先生の部屋に案内してもらい学校の教育方針や経営方針などをはなしたけれども広大な土地にわずか生徒が250人程度という規模の学校。この抜群の環境も特徴の1つにあがるが小規模全寮制高校ならではのきめ細かい全人格的プログラムが特徴。先生の家もアドミの人たちの家もほぼ敷地内にあり血チャイルドケアまである。敷地内にある家も全てとても広い。寮には家族もちの先生や独身の先生が住み込みある意味24時間体制。校長先生が全ての生徒の名前はもちろん性格まで把握している。「Family」「Community」という言葉が頻繁にでてきたが親も含めて完全なコミュニティーを形成しているのがよくわかる。あまりに広い敷地ないで私達がちょっとでもまよっているような雰囲気なら生徒か先生かそのあたりの誰かが必ず声をかけてつれていってくれる。なんて居心地がよさそうなんだろう。

これはアドミのオフィスだけれども日本の学校とはまったく違ううちだし。このあたりは徹底している。アメリカのプライベートスクールのHead Masterは当然教育者だけれども(実際Cateの校長先生は数学の授業を教えていたりする)。会ったとたんものすごい安心感がある人格者みたいな人がでてくる。それでいてフレンドリー。なにかどんな生徒も受け入れてくれそう。だいたい親から評判が悪ければすぐクビになったりするわけだし他の学校と比べてこの学校を選んでもらわなければいけないわけだから当然そのあたりのマーケティングも考慮された人選だろう。来年設立100周年に向けて相当の寄付金も集まっているらしい。学費は1年間500万程度するがそれでも寄付がなければまかなえないくらいらしいから。新しい施設やいい先生を集めるにはお金がかかる。

シアターに集まって校長先生の話をきく生徒達。とってもカジュアルだし生徒のほうからそれぞれのクラブ紹介のパフォーマンスがあるあたりは日本ともそれほど違わないか。。寄付を募るスライドも生徒がつくったものが流されたけれどもHeadMasterもかなりいじられていて愛されキャラらしい。。。
クラスは少人数制が基本


クラスは10人くらいまでの少人数制が基本で教室もU字にテーブルが囲まれていたり小さい個々のデスクだったりするようだけれども基本的にディスカッションや発言が全員しやすい配置に人数。もちろん授業中の発言もかなり活発におこなわれいた。上は日本語の授業。250人中30人ほどが日本語をとっているらしいがLAらしく150人はスペイン語を選択しているんだそう。後はフレンチと中国語か。
ランチョンもとってもカルフォルニア


ランチョンもカルフォルニアだとこうなるんだ・・・・。大体親も生徒もみんなとってもフレンドリー。生徒達もすれ違うときには全然知らない私達にもとびきりの笑顔で「HI!」だしトイレにならんでいても親もみんな話しかけてくる。「Freshman?家の子は9月からなのよ~」とか。。ランチョンも日差しがまぶしいなかみんなでビュッフェだしたまたま同席した子供たちと話したけれどもみんなほんとうに明るくて気さく。どうしてCateを選んだの?と聞くとみんな自分で学校を決めているという。親も全寮制のほうがむしろ家にいるときより子供も親もその関係を大事にするしむしろOPENな関係が築けるともいっていた。訪問中1組だけ日本人らしき親をみかけたがもう一目でわかる。だってこんなにみんながカジュアルな中その人たちだけ背広に白いスーツに高島屋の紙袋だったから。なんでそうなっちゃうんだろう?初めてきたのかな?TPOを考えたらこうはならないとおもうんだけれども。
寮もなんだかとってもかわいらしい・・

寮は一人部屋だったり2人部屋だったりするみたいだけれどもこれは女子寮。カラフルな布が表にでていたり。女の子らしくみんな可愛くまとまっている。中はシングルベッドにデスクと以外とこじんまりしている。

これは男子寮の一つ。これが前がすごい山と海の絶景に面している。ハンモッグがかかっていたりサーフボードがあったり。いいなあ。。。

生徒5人に対して1人のアドバイザーの先生ということで勉強以外にもあらゆる面でのサポートをしているそう。アドバイジーの生徒を自宅にディナーに招いたり個々のカウンセリングをしたり。平均なんと先生は20年くらいCateに勤続するらしいがもう25年以上もいるという歴史の先生とミーティングをして色々はなしたけれどもなんと2週間に一回親にも子供がどういう学校生活をしているか電話しているといっていた。2週間に1回というのは義務じゃないらしいがすっかり親とも仲良くなっているから自然にそうなるらしい、その先生の場合。
とにかく生徒といろんな話をするのが楽しいしすでに60歳を超えているけれど退職とかまったく考えられないといっていた。。。もうライフスタイルがそれなんですね・・。
ICUを思い出す

実はこの学校で自分のいっていた大学ICUを思い出す場面がすごく多かった。ここまでではないにしても環境といい学校の小さい規模といい先生が学内にすみ寮がありおまけに先生が全員クリスチャンなのですっごい人格者が多かったし。アドバイザー制度もまさに同じものがあった。そうか・・・アメリカの高校も結構参考にしてつくってる大学だったんだ。。。実は在学中私は途中からその雰囲気がややぬるくて小さいコミュニティーが窮屈になってきてしまったのだけれどもこれは高校だったらすごくよかったかも!外からセキュアで完全に守られていながら広大で広々密接なコミュニティーで愛がある学校生活。。しかも大学進学へのサポートもかなり手厚くトップスクールへ合格していく。しかしもちろんCATEに入学するには相当の競争率。60人の枠に対して600人とかは応募してくるそうだからそれをインタビューやエッセイ、本当になにがやりたいのか、何が得意なのか、コミュニティーの中でやっていける能力はるのか、自立しているかなどを全方位からみられる。学校も生徒も本当にCompetitiveなわけです。次回はボストンの高校をReportしますけどこれまたものすごい・・・。全ての高校に個性が有るけれども一つだけいえるのは’日本の今の教育はアメリカの教育に絶対かなわい’ということだ。。。ほんと日本の教育制度なにかが根本的に間違ってる、とみたら絶対思うと思う。次回をお楽しみに。。。