ASIA INNOVATION FORUM 2009 開催~ |

ソニーの元会長で現在クオンタムリープCEOの出井さんが主催するASIA INNOVATION FORUM2009が2日間にわたって開催されましたた。テーマは「アジアのイノベーション:地球の限界 アジアの成長 日本の責任」ということでグループ20という各界40~50代の若手リーダー(日本人10人、アジア諸国10名、シニアアドバイザー2名)の方々を中心としたプレゼンテーションとパネルディスカッションでしたが私も2日目終わりだけちょっとだけききにいかせていただきました。平日なのに会場はもう400人~の人でいっぱい。お仕事の合間に参加された方も途中でたりはいったりしている方、また会場にPCを持ち込み仕事をしながらという人たちもいました。
環境・アジアと日本というホットトピックなだけに皆さんの関心が高いのはもちろんですがプレゼンが本当に多岐にわたる観点からモーラ。内容は中国のエコ都市天津を作るシンガーポールの方のお話や日本のシステムがなぜ1989年以降崩壊したのか、アジアでに日本の役割など興味深いタイトルが1日目の朝から2日目の夜までずらりとならびます。そしてプレゼンテーターがまさに個性豊か。臨場感があるパネルディスカッションを聞いていて「日本って本当はこんなにプレゼンができる様々なリーダーがいたんだ」とまずそれに驚いてしまいました。しかしその中でも抜群だったのがシニアアドバイザーでもある、前内閣特別顧問・政策研究大学院大学教授の黒川清先生のフォーラムをまとめるスピーチとその後フォーラムのおおとりを飾ったJICA理事の緒方貞子さん。
ややべらんめえ調(?)でこの内弁慶な男社会での閉塞された社会を変えるにはハイリスクハイリターンを狙う人たちが数%でいいからでてこなくてはいけない、日本ではそういう人の足をひっぱってしまいHuman Capitalを使いきれていない。現状を打破するには強制的に女性に3割か4割重要なポストを任せるシステムも必要などとおっしゃっていましたね。考えてたってしょうがない、わからなければまず行動しよう、ハイリスクだからほとんどが失敗かもしれないけど2歩進んで1歩下がったとしても1歩前進したんだからいいじゃないか。と。それが壇上を所狭しと歩きながらジェスチャーや冗談を交えて緩急つけたトークで観衆を巻き込み納得させてしまうプレゼンは本当に圧巻。元お医者さんだったらしいですけどほんと万能で真に優秀な方なんでしょうね。。すごいです。
前のディスカッションでは限られた資源、時間、人なんだからまずプライオリティーを決めてそれに集中投資をしなくてはという意見もあったけどそのプライオリティーを決めてる間にすごい時間がかかってしまうとおもうし結果はマーケットで判断されるわけだし新しいものはその初めは無謀に見える一人のアイデアから生まれるのかもしれないのだからと、思う私は黒川先生の意見のほうが得心しました~。もちろん国の対策ということになるとまた全然違うかもしれませんが。
そして最後緒方さん、出井さんの明るいそしてやんちゃなカリスマ的魅力や黒川先生のダイナミックな四の五のいわせず巻き込む圧倒的エネルギーもすごいとおもいましたけど緒方さんはまた別のものすごい貫禄オーラがでていらっしゃいましたね。。。出井さんがおっしゃっていましたが世界でもっとも尊敬される女性の一人、日本の宝。そうでしょうね。。。本当に世界レベルの人材とはこういうことかあ・・・と。お三方ともすごいですね~。。黒川先生の日本での女性の活用が進んでいない例としてアメリカはアイビーの8校のうち4校が女性の学長であるのに対し日本では81校中1校でお茶ノ水女子大だけといわれていたのを「そんなのは当の昔からそうなんです、いまさらそんなのを例にするのもおかしいと思うわ」とばっさりきっていたし。緒方さんかっこよすぎです。一国繁栄主義が終わっているのにその幻影の豊かさの中にまだいる過去の日本を否定するのではなくこの国をどうなおしてゆくのか、人間の安全保障の実現する社会などについてお話されていました。私はほんとこの黒川さんと緒方さんのスピーチを聞かせていただけただけでも感動でしたが2日間ずっと熱く行われたフォーラムは圧巻だったでしょうね。

このフォーラムでもそうですが限りある資源とインターネットや携帯でフラット化する社会、中国・インドを筆頭に豊かな生活を目指し大増殖するミドルクラス。日本がたった今なにかをやらなくてはならないことは間違いなくそしていくら真剣に考えても考えすぎるということがないという多岐にわたるグローバルな問題。最近読んだ中でとても感銘を受けた本をご紹介しておきます。累計300万部突破の大ベストセラーなのでお読みになっている人も多いとおもいますが、トーマス・フリードマン著「グリーン革命 上下」2巻です。温暖化、フラット化、人口過密化する世界への生き残りをかけた警告書。世界人類必読書だとおもいました!もしご興味あれば是非!

最後にあの竹村健一さんの息子さんで文化人類学者京都造形芸術大学教授の竹村真一さんの発案された直系1mはあろうかという地球。コンピューターで今の天気、気温はもちろん海流などリアルに再現できるそう。時間がなくてあまりじっくりみれなかったのですが氷河の氷解?とかいうボタンを押したら青かった地球が真っ赤に。。。こ、怖い。。。でもリビングに欲しいかも?
私の知識が足らず理解が及ばなかったり間違った解釈だといけないので、近々アップするというYouTubeやまとめなどを是非チェックしてみてください!技術的にはもうその場でオンラインでカンファレンスをネットで流しみんなの反応をパネリストが答えていくっていうようなこともすでに可能だそうで来年はそんなことも是非やりたいと出井さんが最後のスピーチでおっしゃっていました。すごい世の中なんですね、ほんとうに。。。