捕われる蝶は逃げられるのか? |
8月も最終局面に入り一年のうちでなぜか1~2番を争う忙しいこの季節。夏休みの終わり・・・実際私の日常はノスタルジックな感傷とは程遠い毎日なのだけれど気分はちょっと物憂げですよね・・・皆様はいかがお過ごしでか?そう、そして私はもうミヤケマイちゃん以来久々の大ヒットアートの出会いがあり是非ご紹介しなくてはとおもっていたのですがもう写真撮影が難しくてのびのびに・・。でもとっても素敵なのでみてください!
title 「unsubstantial substance / butterfly」
直訳すればタイトルは「実体のない実体」、「実体に依らない実体」。写真だととてもわかりにくいのですが丸いアクリル板にビニール樹脂のようなもので蝶が描かれています。アクリルの丸の大きさは大、中、小と3種類ありそれぞれに様々な蝶が描かれているが当然透明なアクリル板に透明な樹脂で描かれたその蝶は透かしてみないとよく見えません。でもそこにライティングがあたると・・・。白い板や壁の上に影のアートが浮かびあがるという仕掛け。購入した作品はそのアクリル板をアクリルの丸い円柱の上に好きなようにおいて立体的に組み立てていけるようになっていて、円柱の高低差と作品の大小のおき方は購入者次第。そしてそれにグラスドームをすっぽりかぶせます。
迷ったカエルの作品はこちら
こちらの写真は実はどちらにするか迷ったカエルの作品。カエルもとってもかわいいですね、お茶目。
夜に浮かび上がる影絵「蝶」
作品がとても軽いので虫ピン3本でで止めて壁にかけるとアクリルにかかれた透明な蝶の影が壁に浮き上がりそれもとても面白い効果。ライティングの角度や強さによって影の形や濃さが変わり、置く場所が太陽光が入る場所であったりすると時間によっては何もないように見える壁に時間の経過と光の角度により蝶の影が浮かびあがってきます。夜に照明を当てればより強い影ができます。タイトルの意味が具体化する瞬間ですね。実体に依らない実体。そしてドームの中に入れた蝶の作品を壁際に展示すれば数匹の逃げた蝶にも見えるというそんな「物語」もつくれそう・・
壁全体をとると上手く雰囲気が伝えられないがアートであると同時にインテリアの一部にも溶け込んでいます。私はこちらの作品を以前ご紹介したことがあるミッドタウンの「style meets people」というインテリアショップで購入しました。こちらの企画「style meets people x 6 artists」というイベントが3月末にあり直系20cmのグラスドーム中に6人のアーティストがそれぞれの作品をいれて一つのアートを完成させるというもの。もちろんそのグラスドームも作品の一部であり作品のマテリアルや技法もグラスドームをみたアーティストのインスピレーションによって様々な作品が提示された。このとき私もお店に伺って6人の方の作品を拝見したのだけれども私は今回のこの奥村さんの作品が一番好きだった。その会期中には購入しなかったのだけれども先日ふらりと立ち寄って再び奥村さんのこの蝶とカエルの作品が展示されているのをみてどうしても欲しくなり購入しました!お値段は5万円ほど。。
写真アーティストの奥村昴子さん
実は作品の受け渡しのときに無理をいってお店のほうにきていただいた。こんな可愛い方です、びっくり。そうなんだ・・・。ドームに入った蝶は実体に依らない実体、そしてドームには捕われている。しかも透明なドーム。でも実体に依らない実体のなら捕われてはいないのかな・・・。そのあたりを直接お会いしてうかがいたかったんですよね。「逃げられるというコンセプト、逃げられないというコンセプト?」と聞いてしまいました。「う~ん・・・逃げられるかもという感じです」とおっしゃっていました。よかった・・・。目に見えていようがいまいが意識していようがいまいがやはり人は誰しも何かの枠にとらわれているとおもうけれど捕えたつもりが実体は別だったり逆もあるのかもしれない。光と影、非実体と実体、自由と拘束、なにかそういったことをちょっと深く一瞬考えこませる、でもとても美しい作品です。この素敵な作品を紹介し企画してくださったのが GALERIE HIPPO の村主さん。アーティストの方と企業をつなぐお仕事をされているということでその他扱ってる作家さんもとても素敵ですっかり大ファンになってしまいました。お仕事ご一緒できるといいですね~、こういうコラボが一番楽しいですもの!
アート + インテリア
アートはアートで単独であるのではなくやはり生活の一部にあってこそだと思うのです。こうした若いアーティストの方の作品をインテリアとコーディネートしつつ生活の一部に取り入れらるのとても楽しいです。奥村さんにしてもいろいろな賞も受賞されていて今後のご活躍が楽しみですが作品の購入を通じてこうしたアーティストの方の応援ができるというのも楽しみの一つですね。今後インテリアとアートもライフスタイルの一部としてご提案していきたいとおもっています~。今秋冬の企画をしているところですのでまた決まりましたらご報告させていただきます~。
秋の始まりに・・
秋の始まりを感じるこんな季節は少しお花も秋の色になっていて・・・花器はまだ夏の余韻でガラスにしてみました。